空亡(旬空)
十干と十二支を組み合わせると二つの支が余る。 この2つの余った支のことを、その旬における空、すなわち旬空(じゅんくう) または、空亡(くうぼう)と呼ぶ。
十干 | 甲 | 乙 | 丙 | 丁 | 戊 | 己 | 庚 | 辛 | 壬 | 癸 | ─ | ─ |
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─ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ |
十二支 | 子 | 丑 | 寅 | 卯 | 辰 | 巳 | 午 | 未 | 申 | 酉 | 戌 | 亥 |
十二支の2つの支が余る。
■ 空亡の出し方
例えば、己卯日の場合、己は十干では6番目なので、それから10番目まで を数える。次に続く甲乙に該当する十二支が空亡になる。
十干 | 己 | 庚 | 辛 | 壬 | 癸 | 甲 | 乙 |
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─ | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 1 | 2 |
十二支 | 卯 | 辰 | 巳 | 午 | 未 | 申 | 酉 |
甲と乙のところに該当する申と酉の日が空亡である。
■ 空亡の作用
空亡と同じ十二支が卦内の爻にあると、その爻は空亡であるとみる。 空亡中は、その爻は活動を休止する。ちょうど眠っているような状態で、 目が覚めてから活動力を回復するわけである。したがって空亡期間中は 他爻を生剋することもなく、他爻から生剋を受けることもない。 ただし、空を出ると活動力を復帰する。これを出空(しゅっくう)と言う。 占った日以降の次の甲の日になれば空を出ることができる。
■ 有用と無用
空亡には、有用の空亡と、無用の空亡がある。 有用の空亡とは、爻が旺相しているもので、無用の空亡とは、爻が休囚 しているもので、出空しても活動しない。 また、空亡には、やらない、乗気ではない、ぼんやりしているなどの意味 がある。その他、才能のない人と見たり、相手の命運を占った場合に空亡 ならば、あまり長生きをしない短命の人と見たり、結婚占では、一方が 空の場合には成立しないことが多い。
■ 空亡は占機を示す
空亡は、断易では占機(応期)を示すと言われており、次のような法則がある。 ・空亡の爻が、静爻の場合、出空して、その爻を冲する日に、占ったことの 吉凶が実現する。 ・空亡の爻が、動爻の場合、出空して、値日に、占ったことの吉凶が実現する。 ※値日とは、爻の支と同じ支の日になること。 ・空亡の爻が、静爻、なおかつ、日辰と合の関係にある時は、出空して冲に なる日に占ったことの吉凶が実現する。 ・空亡の爻が、動爻、なおかつ、日辰と冲の関係にある時は、出空して合に なる日に占ったことの吉凶が実現する。 ・空亡の爻が、動爻、なおかつ、日辰から冲されている時は、即日実現する。 これを冲実(ちゅうじつ)と呼ぶ。