十二運
十二運とは、陰陽の循環運行の理に基づいて、五行の運気の強さの変化を 十二支で表したものである。 長生、沐浴、官帯、臨冠、帝旺、衰、病、死、墓、絶、胎、養、の12から 構成されている。長生は、これから伸びようとする運気で、沐浴、官帯、臨冠 と伸びてゆき、帝旺で旺相の極に達する。そこから衰、病、死、墓と衰えてゆき、 絶に至って衰弱の極となる。衰極まれば、その後は生起に向かい、胎、養と 伸びて、また長生の運に入る。 断易では、十二運全部を用いることはほとんどなく、下記の図にある長生(ちょうせい) 帝旺(ていおう)墓(ぼ)絶(ぜつ)の4つを使う。
絶 | 墓 | 帝旺 | 長生 | / |
---|---|---|---|---|
亥 | 戌 | 午 | 寅 | 火 |
申 | 未 | 卯 | 亥 | 木 |
巳 | 辰 | 子 | 申 | 水土 |
寅 | 丑 | 酉 | 巳 | 金 |
■ 十二運の見方
@日辰に対して見る。 用神が占った日に長生であるとか、墓に入っているなどと見る。 例えば、占った日が、亥の日で用神が寅、卯の木(五行)爻であれば、 日に長生しているとみる。 また、占った日が辰の日で、用神が亥、子の水(五行)爻、または 未、戌などの土(五行)爻のであれば、日辰の墓に入っているとみる。 A飛神に対して見る。 例えば、乾宮の二世卦である天山遯(てんざんとん) の初爻(辰)の下には 子の子孫爻が伏している。この場合、※伏神(子:五行では水)から見れば ※飛神(辰)は、墓に該当する。これを「伏神が飛爻に入墓する」という。 もし、この伏神(子、子孫)が用神だった場合、正々堂々と世の明るみ(飛神) に出られない何かがあると見たり、そのパワーは弱いと判断する。 --------------------------------------------------------- ※伏神(ふくじん):卦内に出現していない六親五類のこと。 ※飛神(ひじん):卦内に出現している六親五類のこと。 ---------------------------------------------------------
天山遯 | |||
---|---|---|---|
父母 兄弟 官鬼 兄弟 官鬼 父母 |
戌 申 午 申 午 辰 |
応 ・ ・ 世伏(妻、寅) 伏(子、子) |
B卦中に対して見る。 例えば、下記の天地否(てんちひ)の上爻(戌)が動いた場合(動爻になった場合) 四爻の巳(午)、官鬼を墓に入れると見る。 墓が戌の場合の五行は、四爻(火の五行)に該当するためである。
天地否 | |||
---|---|---|---|
父母 兄弟 官鬼 妻財 官鬼 父母 |
戌 申 午 卯 巳 未 |
応 ・ ・ 世 ・ 伏(子、子) |
C化爻に対して見る。 例えば、寅、卯の木爻が動いて、亥に化せば、これを「長生に化す」 と言い、未に化せば「墓に化す」申に化せば「絶に化す」と言う。 ---------------------------------------------------------------- ※メモ 用神が、帝旺、長生であれば吉と見るが、墓、絶に入っていると 良くないとみる。ただし、用神が太旺の時には墓を喜ぶ。 太旺(たいおう)とは、用神が時旺を得て動き、而して生扶に遇う者 をいう。 ---------------------------------------------------------------- D土爻に関して 土のつく日は、皆、墓を持っており、土爻と水爻のいずれかが、墓に該当する 確率が高いので、注意して墓を見た方が良い。更に以下のポイントもあるらしい。 ・子日の土爻は、帝旺より相剋関係を優先する。 ・巳日の土爻は、絶より相生関係を優先する。 ・辰日の土爻は、日辰と同五行であることを優先する。 ただし、伏吟になるため、とどこおりが出ると見る。