掃除に潜む危険性
たかが掃除くらいで・・・と思いがちですが、掃除には沢山の危険が潜んでいます。
皆様が災難に遭わないよう、今回は2つご紹介いたします。
■高所作業中の落下事故
これはよく聞く話です。高いところを掃除しようとして踏み台や脚立、椅子などに乗って
いたら足を踏み外して転倒しケガをしたというケースです。
特に高齢の方が足を骨折してしまうと、即入院、そのまま寝たきりになることさえあるので
十分な注意が必要です。ふだん慣れていない動作ゆえに、なおさら危険です。
ちなみに窓掃除の際、落下する事故で一番危険なのは体を窓の外に乗り出して行う動作です。
高層ビルの上からゴンドラやブランコで窓掃除するより、窓から身を乗り出す方が落下事故に
つながることが多いらしいです。
■薬品による事故
スーパーや100円ショップに行けば気軽に様々な洗剤や薬品を購入することができますが、 使い方を誤ると大変なことになります。よくありがちなケースを紹介しましょう。
1.まぜるな危険と表示されているカビ取り用の塩素系洗剤(カビキラーなど)
カビ取りの洗剤には主に次亜塩素酸ナトリウムと水酸化ナトリウムという成分が入っています。
その次亜塩素酸ナトリウムと酸性(サンポールやクエン酸、お酢など)が混ざると塩素ガス
が発生します。
実体験からですが、それを吸ってしまうと急に息を吸い込むことができなくなります。
強いタバコを思いきり吸うと胸がキュンとするような不快感に近いです。
恋の胸キュンとは異なります。
酸性のものと混ぜるのも危険ですが、実は混ぜなくても危険です。
成分のひとつに水酸化ナトリウムがあります。これが皮膚を溶かします。
これ自体は劇物ですが、一定の含有量内なら普通の普通の洗剤として売られています。
指で触るとヌルヌルしますが、これは皮膚が溶けているからです。手袋は必須です。
できれば防毒マスクを着用した方がベターですが長時間の使用は危険です。
人によって違うと思いますが、かつて私はマスクを着用せず換気もせず長時間作業した
ことがありましたが、その時は涙と鼻水が止まらなくなり2日間寝込みました。
2.有害な硫化水素ガス
少し前に硫化水素ガスを発生させて自殺するニュースが多く報道されましたが本当に迷惑な話です。
この硫化水素は、硫黄の温泉から出ているものと同じですが、効能があったりするので
硫化水素イコール有害ではないようですが、詳しいことは私もわかりません。
実際、風呂掃除中に硫化水素ガスが発生して死亡事故が起きたケースをご紹介します。
温泉の硫黄成分が入っている入浴剤を使っているお宅のお風呂で、塩酸を含んだ酸性の洗剤
(おそらくサンポールあたり)で浴槽を掃除していたら、浴槽に付着した入浴剤の硫黄の成分
と混ざって化学反応が起こり有害な硫化水素ガスが発生して死亡事故が起きたという話です。
もし、草津温泉や大涌谷の匂いがしたら、とりあえずそこから逃げて充分な換気をして下さい。
それ以前にトイレ用の洗剤はお風呂場では使わない方が無難です。
(2017年2月現在)